2013年2月7日木曜日

渕上さおり と 宮崎直孝


「渕上さおり と 宮崎直孝」

2013年2月12日(火)~2月23日(土)

10:30~18:00 (土曜日12:00~17:00)

日曜休廊

ギャラリーかれん
222-0037 横浜市港北区大倉山1-11-4
電話045-543-3577
(東急東横線大倉山駅から徒歩2分





「渕上さおりと宮崎直孝」に寄せて

 
 渕上さおりさんは2002年よりアートかれん、2009年からはメープルかれんに所属し、創作活動をしながら日中を過ごしています。ゴダイゴのタケカワユキヒデさんが大好きでいつもタケカワさんを描いています。渕上さんの作品を並べるとたくさんの様々なタケカワさんがあり、一筋な気持ちが伝わってきます。以前はクッキー作りなどの仕事にも力を発揮し、活発に活動していた渕上さんですが、昨今は少しずつ体力も落ち、半日ゆっくりメープルかれんで絵にむかい午後早目に帰宅するようになりました。しかし、描かれるタケカワさんは昔と変わらず輝いていて、いつまでも好きな気持ちは変わらない強い思いを感じます。


2002年の作品に添えられたメッセージ)

 好きな人 タケカワユキヒデさんの絵 

 私は夢の中で上高地へいきました。私たちは公園へあそびにいきました。

                               さおりより

 宮崎直孝さんは1998年に武蔵野美術大学を卒業し、その後四谷アートステュディウムに在籍しました。現在はミルク倉庫としてグループでの活動も行いながら個人でも作品を発表しています。集めたお酒などの瓶(ほとんど自分で飲んだ後の)に穴をあけてチューブを通しそこへ風船を入れる。風船が膨らんだり縮んだりするようにするために注射器をつなげる。ゴムで栓をする。コックを付ける。瓶の中を密閉状態にし気圧を調節することで風船が伸縮し、その様子が体内で動く心臓や肺などの内臓を連想させます。体内では常にそういった循環、運動の反復が行われているということが改めて認識され、そして誰でも手に取って試すことの出来る作品です。

 
渕上さんが過ごす日常と宮崎さんが作る作品は、まるでかけ離れたところにあるようかもしれません。でも、実は近いかもしれない、とも宮崎さんは言いました。水や空気などに対する興味から出来たもの。ただ好きな人を描いたもの。モチーフに対する興味や思いが結果として作品になった。制作の基本はどちらも一緒なのかなと感じました。

2人の作品を並べてみる・・この試みは2010に「川戸由紀と小林耕平」を、そして次がこの展覧会です。障害のある作家とそうでない作家、作品を作る人見る人が隔たりなく一緒に楽しめる展覧会。難しいことは考えずに、見て、触れて、感じる、そしてちょっと作品について話してみるそんな機会になればと期待しています。

 
アートかれん 南芳枝









渕上さおり Saori Fuchigami
1964年横浜生まれ。2002年よりアートかれん、2009年よりメープルかれん所属。
主な展覧会に2002~みどりの風展などアートかれん企画展、2008年なかがわまちアートフォレスタ、2010年林原国際芸術祭ドラえもんを描く展、2011年ポコラート全国公募展など。

宮崎直孝 Naotaka Miyazaki
1974年神奈川県生まれ。2004-07、09年四谷アートステュディウム在籍。
主な展覧会に2011年Humanly imperceptible senses(新宿眼科画廊)、2009年第12回岡本太郎現代芸術賞展、2007年マエストロ・グワント優秀賞展(GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVE)など。ミルク倉庫としても活動。


主催=社会福祉法人かれん 生活介護事業所アート・メープルかれん