2010年7月29日木曜日
川戸由紀と小林耕平 あさってまで
ギャラリーかれんでの『川戸由紀と小林耕平』展、あさって、7月31日土曜日までとなっております。
平日 10:30-18:30 土曜日最終日は10:30-17:00
写真ではお伝えできないお二人の作品が作り出す空間をぜひ体験してください。
2010年7月23日金曜日
『川戸由紀と小林耕平』展
ギャラリーかれんでは今週の火曜日から『川戸由紀と小林耕平』展が始まっています。
初日にはオープニングレセプションがあり、川戸さんの学生時代の先生方や小林さんの知人のみなさん、お二人のファンの方、などいろいろな方がお集りになりました。(カメラを忘れていってしまい写真がありません。)
展示作業は小林耕平さんとアートかれんのスタッフが行いましたが、小林さんの「アトリエで制作しているような状態をそのままギャラリーへ持ってくる」というアイデアで展示がスタートしたそうです。
実際の展示はモニターが3台、壁面には川戸さんのドローイングや刺繍作品、床には低い位置のおかれたモニターの高さに合わせた木箱のようなベンチ(小林さん作)が並べてあります。そして小林さんのドローイング(量も多い)が床の上の低い台にランダムに置かれている、ような感じです。
言葉で説明してしまうとこのような構成ですが、ギャラリーかれんの空間がこんなに面白みのある場になったのは初めて見る、といった印象を受けました。壁があって床があって、作品が展示されている場所、というのではなく、作品が点在することで空間を建築しているように見えるというか、とにかくいい感じです。
そこにモニター3台がお二人の作品を映し出しているわけですが、それもさらに空間に含みを出しているように感じます。ドローイングや刺繍など見ごたえのある作品がならび、映像もついじっくり見てしまう作品で、見るものがたくさんあって頭がクラクラする、そんな展示でした。
小林さんの出展されている近作のは、住宅街の道路や空き地が舞台になり、そこを一人の人物がさまざまな小道具を扱いながら動き回るような映像作品です。はじめはその人物(小林さんご自身)の即興的な動きと映像の編集で構成される作品なのかな、と思っていたのですが、ずっと見ていると、どうもそうではないようで人物の動きや物の道路への配置などこそが画面や映像を構成する要素なのかなとも見え始めました。それにしてもカメラの動きや手ぶれ、ズームしていく動きなどは、厳密な意味でのコンポジションとしては機能していないような、少しゆるゆるしているものなのです。小林さんは絵画出身の方で、今回の展覧会にも多くのドローイングを展示しています。そのことと映像の作品との関係もつい考えながらモニターを見ていましたが、結局、よくわからないけどなんだか面白い、といった感想を持ちました。
小林さんと少しお話しましたがカメラの方とはいろいろと打ち合わせを重ね、撮影や制作には大変時間がかかっているようです。カメラの方とは具体的にはどんなやりとりがあって制作が進められたのかといことをもう少し突っ込んで伺ってみたかったのですが、小林さんから断片的にお聞きしたことと作品を見て私が感じたことを申してみますと、小林さんの作品が作品として成り立つ要素として、必要なもの、というのがたとえば映画的な文法やテクニック的なこと、映像として伝達することや意味を含ませることなどそういったこととはまったく別のことがらが必要になってくるのではないかな、それを具体的には何、とはわからないけどそれを探ったり作り出したりすることが作品を作るということなのかな、と思いました。
川戸さんの映像作品でもコピー用紙に色鉛筆で描いた背景の上を、小さな紙に描かれたキャラクターが自分のナレーションやテープに録音した音響に合わせて動き回る(画像をコマ撮りして)内容なのですが、二人とも作品としてとても興味深いし魅力的であるのですが、それ以上に二人が作品を作り続けている、ということ自体が(モチベーションや作家の興味の対象になる部分)注目するべきところなのではないかなと感じました。
小林さんの2000年ごろの作品を見て(会場で見ることができます)また近作を見ることで、人物が動き回る、人物が歩く、レスリングをしているなど、どういう繋がりがあるのかよくわからないような事柄がなにか見ていて自分に引っかかってくる、気になってくる、ついまた見てしまう、みたなものになってきます。
なんだか抽象的な感想でしたが、展覧会の紹介をしたいと思って書いてみました。
展覧会は7月31日土曜日まで(7月25日日曜日は休み)ぜひご高覧お願いいたします。
この二人の展示だからこそ見えてくる発見が必ずあります!!!
初日にはオープニングレセプションがあり、川戸さんの学生時代の先生方や小林さんの知人のみなさん、お二人のファンの方、などいろいろな方がお集りになりました。(カメラを忘れていってしまい写真がありません。)
展示作業は小林耕平さんとアートかれんのスタッフが行いましたが、小林さんの「アトリエで制作しているような状態をそのままギャラリーへ持ってくる」というアイデアで展示がスタートしたそうです。
実際の展示はモニターが3台、壁面には川戸さんのドローイングや刺繍作品、床には低い位置のおかれたモニターの高さに合わせた木箱のようなベンチ(小林さん作)が並べてあります。そして小林さんのドローイング(量も多い)が床の上の低い台にランダムに置かれている、ような感じです。
言葉で説明してしまうとこのような構成ですが、ギャラリーかれんの空間がこんなに面白みのある場になったのは初めて見る、といった印象を受けました。壁があって床があって、作品が展示されている場所、というのではなく、作品が点在することで空間を建築しているように見えるというか、とにかくいい感じです。
そこにモニター3台がお二人の作品を映し出しているわけですが、それもさらに空間に含みを出しているように感じます。ドローイングや刺繍など見ごたえのある作品がならび、映像もついじっくり見てしまう作品で、見るものがたくさんあって頭がクラクラする、そんな展示でした。
小林さんの出展されている近作のは、住宅街の道路や空き地が舞台になり、そこを一人の人物がさまざまな小道具を扱いながら動き回るような映像作品です。はじめはその人物(小林さんご自身)の即興的な動きと映像の編集で構成される作品なのかな、と思っていたのですが、ずっと見ていると、どうもそうではないようで人物の動きや物の道路への配置などこそが画面や映像を構成する要素なのかなとも見え始めました。それにしてもカメラの動きや手ぶれ、ズームしていく動きなどは、厳密な意味でのコンポジションとしては機能していないような、少しゆるゆるしているものなのです。小林さんは絵画出身の方で、今回の展覧会にも多くのドローイングを展示しています。そのことと映像の作品との関係もつい考えながらモニターを見ていましたが、結局、よくわからないけどなんだか面白い、といった感想を持ちました。
小林さんと少しお話しましたがカメラの方とはいろいろと打ち合わせを重ね、撮影や制作には大変時間がかかっているようです。カメラの方とは具体的にはどんなやりとりがあって制作が進められたのかといことをもう少し突っ込んで伺ってみたかったのですが、小林さんから断片的にお聞きしたことと作品を見て私が感じたことを申してみますと、小林さんの作品が作品として成り立つ要素として、必要なもの、というのがたとえば映画的な文法やテクニック的なこと、映像として伝達することや意味を含ませることなどそういったこととはまったく別のことがらが必要になってくるのではないかな、それを具体的には何、とはわからないけどそれを探ったり作り出したりすることが作品を作るということなのかな、と思いました。
川戸さんの映像作品でもコピー用紙に色鉛筆で描いた背景の上を、小さな紙に描かれたキャラクターが自分のナレーションやテープに録音した音響に合わせて動き回る(画像をコマ撮りして)内容なのですが、二人とも作品としてとても興味深いし魅力的であるのですが、それ以上に二人が作品を作り続けている、ということ自体が(モチベーションや作家の興味の対象になる部分)注目するべきところなのではないかなと感じました。
小林さんの2000年ごろの作品を見て(会場で見ることができます)また近作を見ることで、人物が動き回る、人物が歩く、レスリングをしているなど、どういう繋がりがあるのかよくわからないような事柄がなにか見ていて自分に引っかかってくる、気になってくる、ついまた見てしまう、みたなものになってきます。
なんだか抽象的な感想でしたが、展覧会の紹介をしたいと思って書いてみました。
展覧会は7月31日土曜日まで(7月25日日曜日は休み)ぜひご高覧お願いいたします。
この二人の展示だからこそ見えてくる発見が必ずあります!!!
2010年7月7日水曜日
『川戸由紀と小林耕平』
ギャラリーかれんでの企画展のご案内です。
『川戸由紀と小林耕平』
会期:2010年7月20日(火)-7月31日(土)
時間:10:30-18:30 最終日7/31は17:00まで
休み:7月25日(日)
オープニング:7月20日(火)15:00から
会場:ギャラリーかれん(社会福祉法人かれん 小規模通所授産施設アートかれん)
今年からアートかれんでは、かれんメンバーさん、作家さんによる二人展というかたちの展覧会を企画していこうという試みがスタートしました。今回は第一弾。
小林耕平さんは現代美術のギャラリー、山本現代さんを中心に各地の美術館での企画展に参加する美術家です。おもに映像作品を発表されています。
川戸由紀さんはアートかれんのメンバーさんです。刺繍、ドローイングがなど、細かい作業が得意です。作品のモチーフとなるものにはテレビや映画でおなじみのキャラクターも多いのですが、その個性的な表現(再現?)能力や技巧によって完成する作品は、元のモチーフともぜんぜん違ったオーラを持っています。自宅では動画撮影機能付きの(中古の)携帯電話やビデオデッキなどの機材を扱い、映像作品を作っています。すべて手描きで作られた背景の中に細かく作られたキャラクター達が動き回ります。
川戸さんは今回刺繍作品と映像作品に加え、一時期描いていたドローイングを展示する予定です。このドローイングは、たとえば朝のニュースに映る渋谷や新宿の映像のようなものなのですが、大きな都市の様子をとらえようとカメラが構図を移動させていくような、そんなフレーミングをドローイングで行っているような作品のシリーズなのです。シリーズといっても川戸さん自身は作品化することやシリーズを作ることが目的ではないかもしれません、何か他の作品のための準備段階のものだったのか、ただの遊びだったのか、それはよくわかりません。今回この謎の多い、でもとても魅力的な作品をみなさんにご覧いただけます。
今回の展覧会はリーフレットを作成し、二人の作品の写真や小林耕平さんによる川戸由紀さんの作品の解説などを紹介しています。デザインは小林さんとメープルかれんで担当しました。中身を少しお見せいたします。
このように並べて川戸さんと小林さんの作品の写真を見てみると、なんかちょっと似てるところがある?と思いませんか?
小林さんはアートかれんスタッフとの古い知合いで、ギャラリーを訪れた際川戸さんの作品に出会い、それが今回の展覧会へと発展したということです。どんな展覧会になるのか、とても楽しみですね。
どうぞご高覧よろしくお願いいたします。
2010年7月2日金曜日
尾崎大輔さん 写真集 『ポートレート』
アートかれんのスタッフ尾崎大輔さんの作品集『ポートレート』が月曜社さんより出版されました。
尾崎さんは、かれんのストレッチプログラムの講師河下さんのご紹介でプログラム中のボランティアとしてかれんを訪れました。ロンドンで写真の勉強を終えた尾崎さんは障害者の方の施設で利用者の方、スタッフ、ボランティアの方などを被写体に撮影を行ってきました。かれんでもボランティアのかたわらメンバーさんやスタッフを撮影してくださり、その写真がこの作品集『ポートレート』の一部になっています。
『ポートレート』ではかれんをはじめ、尾崎さんが関わっていらっしゃる他の施設の利用者さんは職員さん、また舞踏の方などのポートレートで構成されています。尾崎さんからいただいた作品集から少し中身をお見せします。
みなさん、本当にいい顔をしているなあ、と思います。尾崎さんとモデルになっている方とのあたたかい対話や信頼関係を感じます。
『ポートレート』は紀伊国屋書店、ジュンク堂書店などで店頭販売されるほか、アートかれん、amazonでも購入できます。
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